《感想》◆天使も怪物も眠る夜◆
二つが一つになるとき新しいものが生まれ始まる

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「天使も怪物も眠る夜」

天使も怪物も眠る夜:吉田篤弘
天使も怪物も眠る夜:吉田篤弘

二つが一つになるとき新しいものが生まれ始まる!!

天使も怪物も眠る夜:読書記録
天使も怪物も眠る夜:読書記録

「天使も怪物も眠る夜」について

この作品は、中央公論新社の「螺旋プロジェクトという企画の中の作品です。

螺旋プロジェクト
「共通ルールを決めて、原始から未来までの歴史物語をみんなでいっせいに書きませんか?」
伊坂幸太郎の呼びかけで始まった8作家
朝井リョウ伊坂幸太郎大森兄弟薬丸岳吉田篤弘天野純希乾ルカ澤田瞳子による前代未聞の競作企画である。

中央公論新社 「螺旋」プロジェクト|特設ページより引用

このプロジェクトの共通ルールがあって、まずはそのルールを紹介します。

  • ルール①
    「海族」と「山族」の対立を描く!
  • ルール②
    共通のキャラクターを登場させる!
  • ルール③
    共通のシーンや象徴モチーフを出す!

これらの共通ルールを守って書かれていることが前提にあります。

本作品はこの螺旋プロジェクトの中では、未来の時代を描いた作品です。

「未来」の時代、日本は一体どんな未来になっているのか、そしてその未来では、これまで続いていた海族と山族の関係はどうなっているのか、その宿命の辿り着いた形とは。

これまでの作品と比べると、海族と山族との対立という点ではあまり強調されていません。

未来の時代でも海族と山族は存在はしている。
しかし、その関係がこれまでとは違い、どのような関係性に収まっていくのかが描かれています。

二つの対立していた血。
この関係がやがてある1つの結末へと向かっていきます。

壮大な螺旋プロジェクト。
ついにこの完結を迎えるって感じですね!

「天使も怪物も眠る夜」の感想

この作品は、冒頭でも紹介した「螺旋プロジェクト」の中の作品です。

この作品では、海族と山族という古代から続く血の宿命については、あまり強調されて表現されていません。

未来でもこれまで続いてきた海族と山族の血の宿命というものは存在はしているけれども、徐々にその形は変化を遂げようとしています。

この物語では、その宿命の形が一体どんなふうに落ち着いていくのか、どんな関係に辿り着くのかを描いています。

二つの対立していた血。
この関係がやがてある1つの結末へと向かっていくというストーリーです。

やっと海族と山族の宿命が最終的な形へとおさまっていくんだね。

これまでの対立・反発・争いというよりも、この二つがなぜそういう形で存在していたのか、この関係がおさまっていくその形は、実はそうなるためのの二つの関係であったのではないか

これまで長い時代を生きてきた海族と山族
それは対立が宿命であった
対立したほうがむしろいいのではないかと考えることもあった。

しかしその関係はこの作品をもって、見事にある一つの結論・結末を迎えます。

これまで螺旋プロジェクトの8作品を読了してきました。
この長く壮大なプロジェクト・物語は、この作品で見事に締めくくられています

読旅の分析・評価

天使も怪物も眠る夜:分析・評価
天使も怪物も眠る夜:分析・評価

今回この作品の分析評価として総合評価72点と高評価になりました。

螺旋プロジェクトの中で、「未来」の時代を描いた作品。

ついにこの作品で古代から続く海族と山族の関係が終止符へと向かっていくとく感じです。

ということで全体的にバランスのいい形のグラフになっています。

しかもすべての項目で中間点以上ということで、最終話に相応しく、総まとめの作品になったという感じです。

構成としては、抜群で9点という高得点を付けました。
構成という項目以外で、この項目が凄かったという形にはなっていませんが、先ほども言ったようにバランスの取れた作品で、最後までしっかりと楽しめる作品です。

読みながら、螺旋プロジェクトの終わり、締めくくりを感じながら読める作品です。

さすが吉田篤弘先生です!



「天使も怪物も眠る夜」SNSでの反応!

SNSに投稿されている「天使も怪物も眠る夜」に関する投稿を見つけましたので掲載しています。

沢山の投稿がありましたが、その中から心に残った投稿を掲載させていただきました。

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