「存在のすべてを」

人が存在すること、その意味の凄さに気付く

「存在のすべてを」について
本作は、2024年本屋大賞で見事、第3位を獲得しています。
「罪の声」を書いた塩田武士先生の作品で、罪の声もそうであったように、表現が緻密で繊細で、細かな描写が読む人を作品の中に引きずり込みます。
塩田先生の技術が光る作品。
ボリューム満点の社会派ミステリー小説!圧巻の作品です!
「存在のすべてを」あらすじ
この物語は、30年前に起きた二児同時誘拐事件から始まります。
誘拐された1人の男児は無事に戻るのだが、もう一人の少年は戻らない。
しかし、3年後のある日、その少年は突然両親のもとに戻ってきます。
戻ってきた少年は、画家として活躍してくのですが、誘拐されてからの3年間、その時間については何も語ろうとはしません。
事件発生から30年が経ち、事件当時にこの事件を追っていた新聞記者の男が、再びこの事件の真相を追い始めたことで、物語は大きく展開していきます。
「存在のすべてを」の感想

やはり塩田先生の作品は、ボリューム満点で、そして圧巻と言わざるを得ない。
罪の声を読んだ時にも同じように感じた、物語の繊細で緻密な表現、情景や登場人物たちの心情など、この作品にも、先生の特徴が表れています。
この「存在のすべてを」という作品は、社会派ミステリーとしての物語全体に溢れる緊張感やシリアスな雰囲気。
物語自体の面白さはもちろんですが、物語の始まりである二児同時誘拐事件だけでなく、事件の謎であったり、画家である青年が描く作品の芸術的な視点など、作品全体での面白さが深いと感じました。
先生の作品は、いつも深さを感じながら、そのボリュームを感じるのだが、読む手を止めることが出来ない。
繊細で緻密な表現で、読者を作品の中に引きずり込んでくれます。
深みのある心揺さぶるヒューマンドラマとして感動も得ながら楽しめる一冊。

塩田先生の作品は読み始める前はそのボリュームに負けそうになるのですが、読み始めるとそのボリューム感が心地よくなってくる!はまれる作品!
読旅の分析・評価

「存在のすべてを」SNSでの反応!
SNSに投稿されている「存在のすべてを」に関する投稿を見つけましたので掲載しています。
沢山の投稿がありましたが、その中から心に残った投稿を掲載させていただきました。
Xでの反応!
Xでも「存在のすべてを」に関するたくさんの投稿があります。
本書の魅力がよくわかります!
すごい本だった。#存在のすべてを pic.twitter.com/yBpktMC3vC
— しらスタ | おしら (@ryo_shiraishi) May 9, 2024
#読了
— junko.risu (@junko_risu) November 11, 2023
まるで目の前でその場面が繰り広げられているかのような臨場感は、生身の人間の息遣いや、その場の空気まで感じられるくらいリアル。
じわじわと事件の核心に迫っていく謎解きの緊張感もありつつ、心揺さぶられる人間ドラマも堪能でき、読み応えあるミステリーでした#存在のすべてを 塩田武士 pic.twitter.com/5PUiPj1Dn8
Inatagramでの反応!
Instagramでも多くの方が「存在のすべてを」に関する感想を投稿しています。
本書の魅力がよくわかります!
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