「もののふの国」
あの戦はなぜ起こったのか!
語りつがれる山と海の宿命と関係!
「もののふの国」について
この作品は、中央公論新社の「螺旋プロジェクト」という企画の中の作品です。
螺旋プロジェクト
中央公論新社 「螺旋」プロジェクト|特設ページより引用
「共通ルールを決めて、原始から未来までの歴史物語をみんなでいっせいに書きませんか?」
伊坂幸太郎の呼びかけで始まった8作家
朝井リョウ、伊坂幸太郎、大森兄弟、薬丸岳、吉田篤弘、天野純希、乾ルカ、澤田瞳子による前代未聞の競作企画である。
このプロジェクトの共通ルールがあって、まずはそのルールを紹介します。
- ルール①
「海族」と「山族」の対立を描く! - ルール②
共通のキャラクターを登場させる! - ルール③
共通のシーンや象徴モチーフを出す!
これらの共通ルールを守って書かれていることが前提にあります。
本作品はこの螺旋プロジェクトの中では、中世・近世の時代を描いた作品です。
「中世・近世」とは、歴史の時代区分では、日本ではちょうど鎌倉時代から安土桃山時代あたりを中世、江戸幕府の創立から明治維新まであたりを近世と呼んでいます!
中世は、武士の勢力が増してきた武家政権と言われる時代で鎌倉幕府や室町幕府が成立し、それによる支配が強くなった時代です。
源氏、平氏などによる争い源平の戦になど武士同士の戦が多かった時代です。
本作品は、まさにそんな武士による戦国の時代での海族と山族との関係性を描いています。
こんな出来事が、この海族と山族との宿命によって起きていたのかと、歴史の出来事を違った視点で楽しめる作品です。
「もののふの国」を読んで
この作品は、冒頭でも紹介した「螺旋プロジェクト」の中の作品です。
時代はまさに武士同士の争いが多かった時代。
源氏と平氏による争いが有名で、そんなことが起こっていた時代を舞台に海族と山族の関係を描いています。
これまでに日本で起こってきた数々の戦。
歴史の授業でも学んできたような戦が、実は海族と山族の血統、宿命によって起こってきた。
そして教科書にも登場してくる有名な歴史上の人物たち、彼らもまた、海族と山族の宿命によってその人生を生きていた、その血を受け継いでいた。
海族と山族が同じ時代に生き、そして絶対に協力して生きていくということは出来ない。
その血の宿命に抗えない。
これまでに起きた数々の戦や争いには本当にこの血の宿命が関係していたのではないかと思ってしまうくらいよくできている作品。
まさに海族と山族の関係を、史実に当てはめながら物語を描いているので、その世界観にグッと入り込める面白い作品でした。
読旅の分析・評価
今回この作品の分析評価として総合評価73点と高評価になりました。
螺旋プロジェクトの中で、まさに物語の始まりである「中世・近世」の時代を舞台として、海族と山族の関係性を描いた作品。
これまで実際に起きた戦に海族と山族の宿命を絡めてリアルに描いていることから、ストーリーや文体・表現、構成の項目で8点の高得点をつけています。
全体的にバランスよく高得点をつけていますが意外性や泣けるという点では、6点となっています。
武士同士の争いが多かった時代を舞台に、その時代をじっくりと描いていることから、ドキドキしながら読むというよりも、じっくりとその時代のことを考えながら読むという感じになりました。
感想の中にも書いていますが、これが真実じゃないのかと思えるほど、自然に海族と山族の関係性を絡めていることから、ストーリーや構成についてはまだ高得点でもよかったかなと思っています。
しっかりした構成で作られているので、ぐいぐいと読み進めることが出来る作品でした。
「もののふの国」SNSでの反応!
SNSに投稿されている「もののふの国」に関する投稿を見つけましたので掲載しています。
沢山の投稿がありましたが、その中から心に残った投稿を掲載させていただきました。
Twitterでの反応!
ツイッターでも「月もののふの国」に関するたくさんの投稿があります。
本書の魅力がよくわかります!
『もののふの国』天野純希 #螺旋プロジェクト #読了
— ocean (@ocean69651692) June 11, 2023
源平合戦から幕末までの約1000年にもわたる武士の歴史をギュッと凝縮した1冊。知識が乏しい私でも知っている人物が勢揃いで、勉強になり面白かった。人類の歴史=争いの歴史なんだと再認識。いやはや、激動の1000年… pic.twitter.com/oafEfecXG7
もののふの国
— こん@趣味垢 (@sugukonkon) June 17, 2023
天野純希さん
前から読んでみたかった作品。私が好きな土方歳三の章もある!
さぁ、楽しもう!#読書好きと繋がりたい#天野純希 pic.twitter.com/Kfp0DPUFct
Inatagramでの反応!
Instagramでも多くの方が「もののふの国」に関する感想を投稿しています。
本書の魅力がよくわかります!
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