《読書感想》
◆くちびるに歌を◆
15年後の私へ、出会いが人生を変える

読書感想小説青春人生・人間ドラマ泣ける・感動学校

「くちびるに歌を」

くちびるに歌を:中田永一
くちびるに歌を:中田永一

15年後の私へ、出会いが人生を変える

くちびるに歌を:読書記録
くちびるに歌を:読書記録

「くちびるに歌を」について

本作は、長崎県五島列島の中学校合唱部を舞台にした青春群像劇です。

NHK全国学校音楽コンクール(通称Nコン)の課題曲「手紙〜拝啓 十五の君へ〜」を軸に、思春期の少年少女たちがそれぞれの悩みや葛藤と向き合いながら成長していく姿を描いています。

「くちびるに歌を」あらすじ

臨時教員として赴任した柏木ユリが、美人という理由だけで入部してきた男子生徒たちと、すでに在籍していた女子部員との対立を目の当たりにするところから始まります。

柏木は、生徒たちに「15年後の自分へ手紙を書く」という課題を与え、それぞれが抱える悩みや孤独を浮き彫りにしていきます。自閉症の兄と向き合う桑原、親に捨てられた過去を持つナズナ、心に傷を抱えた女子生徒たち――彼らは音楽と手紙を通じて少しずつ心を開き、やがて互いに理解し合うようになります。

長崎の美しい島の風景とともに描かれる彼らの成長は、合唱という共同作業の中で繊細に紡がれ、誰もが声を持ち、想いを届けることの意味を教えてくれます。

物語は、コンクールを目指す合唱部の活動とともに、生徒たちの内面の変化と繋がりを丁寧に描いていきます。

「くちびるに歌を」の感想

音楽と手紙という二つの表現手段を通して、思春期の揺れる心と向き合う繊細で感動的な作品でした。

登場する中学生たちは、家族の問題や人間関係、自分自身の将来への不安など、それぞれに小さな孤独を抱えており、その悩みは誰にも言えないものだったはずなのに、「15年後の自分に手紙を書く」という課題が、それらを言葉にする勇気を与え、他人との間にある壁を少しずつ取り払っていきます。

合唱の練習を通じて、彼らはただ音を重ねるのではなく、「声を合わせること」の意味を知っていきます。
音楽が心をつなぎ、手紙が心を解きほぐす――そんな丁寧な描写が心に響き、読後にはじんわりと温かい気持ちが残る一冊ででした。

少年少女たちが、目の前の現実をどう受け止め、未来へどう向き合っていくかを、無理なく、優しく問いかけてくれるところにあります。静かながらも、深く感情を揺さぶられる読書体験でした!

読旅の分析・評価

くちびるに歌を:分析・評価
くちびるに歌を:分析・評価

「くちびるに歌を」SNSでの反応!

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沢山の投稿がありましたが、その中から心に残った投稿を掲載させていただきました。

Xでの反応!

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