「四月になれば彼女は」
愛の多様さに、あなたはどう向き合うか・・・
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恋とは、愛とは、結婚とは。。。
評価点 4.0 [star4]
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- ジャンル:小説
- 本の種類:文庫本
- 著者名:川村 元気
- 出版社:文春文庫
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- ジャンル:小説
- 本の種類:文庫本
- 著者名:川村 元気
- 出版社:文春文庫
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「四月になれば彼女は」のあらすじ
4月、精神科医の藤代のもとに、初めての恋人・ハルから手紙が届いた。
だが藤代は1年後に結婚を決めていた。
愛しているのはかわからない恋人・弥生と。
失った恋に翻弄される12か月がはじまる―――
なぜ、恋も愛も、やがては過ぎ去ってしまうのか。
川村元気が挑む、恋愛なき時代における異形の恋愛小説。※裏表紙より引用
恋とは、愛とは、結婚とは。。。
本書は、まさに恋や愛といった人間の中の感情の1つについて、その正体とは?その正解とは?について描かれています。
主人公の男性と、その周りの男女が作り出す恋、愛、結婚といった、愛の形。
そのどれもが正解と言えるのか?それが真実なのか?永遠なのか?
当たり前のようで、実はとても深く
そして1つの形にとらわれない、多様な愛の姿。
本書を読んでいると、その当たり前と思っていた「愛」というテーマについて
自分自身の中でも考えさせられてしまいます。
答えは出ないのかもしれないけれど
その当たり前とも言える感情について深く考えることで、これまでの日常が残酷に見えてくることもあるかもしれません。
「四月になれば彼女を」を読んで!まとめ
わたしは愛したときに、はじめて愛された。
それはまるで、日食のようでした。
「わたしの愛」と「あなたの愛」が等しく重なっていたときは、ほんの一瞬。
避けがたく今日の愛から、明日の愛へと変わっていく。
けれども、その一瞬を共有できたふたりだけが、愛が変わっていく事に寄り添っていけるのだと思う。川村 元気(2019).「四月になれば彼女は」.文春文庫.P.264
この部分を読んで、すごく深く考えました。
お互いの愛が一瞬重なる。同じ大きさ同じ形。同じ速度。
それは本当に一瞬。
だけどその一瞬を感じることができた二人は、また変化にも向き合うことができる。
そんな意味を持っていると私は感じました。
人それぞれ愛の形や大きさ、重さ、表現は違う。
人の数だけその違いがある。
だけど、何かのタイミングでそれが重なることがある。
その瞬間を感じることができた二人は、貴重で奇跡的なことだと思いました。
恋愛の始まりの時点で、お互いの愛をしっかり理解していますと思うかもしれないが
それをお互いが同じように感じているか、それを確かめる方法はありません。
しかし、一瞬でもそれを感じることができる。
それは感覚的なものかもしれないけれど、その瞬間に出会えることは本当に奇跡なんだと思いました。
だからこそ人は、愛というものを求め続けるのだと思いました。
本書の中で、愛について考え続けた主人公が、最後、クライマックスに向けて
愛の瞬間に出会います。
そこから、その感情が溢れ出てくる様子が伝わってくる、臨場感にあふれた表現で最後まで目が離せずに読み抜きました。
最後の最後に、主人公が行き着く場所に
目をつぶると、その様子が実にリアルに想像できて、自然と安心感が、胸にジンと湧いてくるエンディングでした。
本書を読んで、日常でそれほど深く考えない、愛というものを再度考えてみることができました。
だからといって答えは出ないと思いますが、相手の事を再度想うきっかけとなりました。
一緒にいるのが当たり前、その当たり前が、お互いが感じる愛の一瞬を見逃してしまっているかもしれません。
もう一度お互いの愛を振り返ってみるのもいいかもしれませんね。
そして本書でもう1つ印象に残ったのは、最後に掲載されている、作家の「あさのあつこ」さんの解説です。
勢いのある雰囲気で書かれた解説が、実にこの作品の本質に迫っていると感じました。
愛の多様さに、あなたはどう向き合うか・・・
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恋とは、愛とは、結婚とは。。。
評価点 4.0 [star4]
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- ジャンル:小説
- 本の種類:文庫本
- 著者名:川村 元気
- 出版社:文春文庫
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- ジャンル:小説
- 本の種類:文庫本
- 著者名:川村 元気
- 出版社:文春文庫
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[st-mybox title=”おススメ!” fontawesome=”fa-check-circle” color=”#757575″ bordercolor=”#BDBDBD” bgcolor=”#ffffff” borderwidth=”2″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” fontsize=”” myclass=”st-mybox-class” margin=”25px 0 25px 0″]
★ 世界中の恋が終わっても、この恋は続く。【最後の恋】:北川 悦吏子
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