「残酷な進化論-なぜ私たちは不完全なのか-」
進化の意味とは?
私がこの本を選んだ理由
まず、この本のタイトルである「残酷な進化論」という言葉に魅かれて
手に取りました。
そしてしっかり表紙など読んでいると
何故、人間は病気になるように進化したのか!
そしてヒトはは完全ではないという言葉も気になり
購入して読んでみようと思いました。
「残酷な進化論」について
本書は、ヒトの進化、または生物の進化について書かれています。
これまでに
ヒトが生物の中でもっとも優れた進化を果たした生物だと思っていた方は
是非読んでいただきたい。
著者「更科 功」について
日本の生物学者、理学博士で、2012年に”化石の分子生物学”で講談社科学出版賞を受賞。
その他にも、「絶滅の人類史-なぜ私たちが生き延びたか-」を出版しています。
作品「残酷な進化論」について
本書は、生物の「進化」に注目して書かれた本です。
「進化」とは何か?
皆さんは進化はより優れた生物になっていくことと思っているかもしれません。
しかし、「進化」とは実際はいいことばかりではなく
単に変化することであり、時には悪くなる事もあるのです。
そういった事を様々な例を挙げながらまとめられている内容になっています。
作品「残酷な進化論」の概要
先ほどから紹介していますように
生物の「進化」というものに焦点をあてて、著者の考え方や分析した結果をまとめています。
地球上で一番偉いのは?
生物の中で、ヒトが最も優秀で、優れた進化を遂げたと思っているヒトが多いと思うが
本書では、地球上でもっとも優秀な進化を遂げたのはヒトではないとしています。
えっ?と思うかもしれませんが
ヒトは飛ぶ事に関しては、鳥の進化に勝てません。
泳ぐ事に関しては、魚の進化に勝てません。
つまり、ヒトが最も優れた進化を遂げたのではなく
生物とは、生活や環境に合わせて、それに馴染むように進化していくということであり
時には悪い方向へ進化する事もあるのです。
そして本書でいう進化とは
個体の生存ではなく、子供を残す事こそが重要としています。
子供を残せるように進化をしていくのです。
進化論が冷遇されたことも
今では生物が進化するという事を言っても
それは当然だと感じるヒトが多く、それに異論を唱える人はほとんどいないと言ってもいいほど一般的な考え方になっています。
しかし、進化論が一般的になる前
進化論者が冷遇された事もあったのです。
ダーウィンが「種の起源」をまとめた頃は
既に進化論は一般的な考え方になっており、更にだーウィンはその中で
「進化は進歩ではない」とも述べています。
ヒトが腰痛や難産になった理由とは?
ヒトは、4足歩行のから2足歩行に進化したと言われています。
そしてその中で、背骨にかかる負荷の状態も大きく変わっていきました。
その過程で、様々な不都合な点もあらわれてきたのです。
2足歩行になって、便利になった部分もあれば
体に不都合になる部分も出てきたのです。
腰痛や難産など
他の生物では見られないことがヒトには起こっています。
その理由についても本書で詳しく書かれていますので
ここでは、詳しく解説しません。
いい部分と悪い部分が両方存在している状態が今のヒトである事がよく分かります。
「残酷な進化論」を読んでまとめ
本書を読むまでは、ヒトは生物の中で最も優れた進化を遂げたと
何の疑いも無く思っていました。
しかし、本書ではそれぞれの生物の優れた進化を挙げており
ヒトが必ずしも最も優れているとは言えないという事が詳しく解説されている。
生物は環境に合わせて進化を遂げる、しかし、進化に完成はない。
それが本書でいう「進化」です。
完全であると思っていた進化が、環境が変われば役に立たなくなる。
全ての生物は不完全であるから、進化が起きる。
本書が述べている進化です。
本書を読んでみて
これまで自分なりに思っていた生物の進化というものの定義がかなり大きく変わりました。
生物が進化する理由や、その速さなど
これまで思っていた生物の進化に対する常識が変わってくると思います。
「残酷な進化論」を読む!
進化の意味とは?
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