《読書感想》
◆国宝◆
芸に生きるとは、命を削ることだ

読書感想小説青春人生・人間ドラマ泣ける・感動

「国宝」

国宝:吉田修一
国宝:吉田修一

芸に生きることは、命を削ることだ

国宝:読書記録
国宝:読書記録

「国宝」について

本作は、歌舞伎という伝統芸能の世界を舞台に、芸に人生を捧げた男たちの壮絶な軌跡を描いた長編小説。

第69回芸術選奨文部科学大臣賞 、第14回中央公論文芸賞を受賞。

「国宝」あらすじ

物語は、異なる背景を持つ二人の少年が歌舞伎の世界で出会い、芸の道に人生を捧げる姿を描く。

  • 立花喜久雄:任侠の家に生まれ、父の死後、歌舞伎役者に引き取られる。
  • 大垣俊介:歌舞伎の名門に生まれ、喜久雄と同じ師匠のもとで修行する。

この二人は師匠・花井半二郎のもとで切磋琢磨しながら、梨園(歌舞伎界)で名を上げていきます。

しかし、芸の世界は厳しく、友情と嫉妬、挫折と再生が交錯します。

やがて、師匠は実子の俊介ではなく、部屋子の喜久雄を後継に選ぶという決断を下します。

そして、そこから二人の運命は少しずつすれ違っていく。
すれ違いながらも、「芸」という道で繋がっている。

そしてそこから新たな二人の運命が始まる。

「国宝」の感想

この作品を読んで、全体を通して感じていたのは、主人公・立花喜久雄の芸への執念と、それに伴う狂気的なまでの覚悟です。
舞台に立つ瞬間、彼の中に何かが憑依するような描写は、技術を超えた本能とも言える“魂の変容”として圧倒的な迫力を持っています。

どんな困難が降りかかっても、舞台に立てば別の人間になる。
そんな役者の業が胸に迫る思いでした。

白粉の匂いや舞台の緊張感、観客の熱気までが手に取るように描かれ、歌舞伎の知識がなくとも、その状況を理解することが出来る作品でした。
芸道小説ってあまり読んだことなかったんですが、歌舞伎を知らなくても楽しめる作品でした。

芸道小説であると同時に、人生をどう生きるかという問いを投げかける作品で、深く、熱い人間ドラマを感じることができた!

読旅の分析・評価

国宝:分析・評価
国宝:分析・評価

「国宝」SNSでの反応!

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