「滅びの前のシャングリラ」
人類滅亡は目前、そこで人は何を思うのか。
家族とは、本当の幸せとは、生きる意味とは
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「滅びの前のシャングリラ」を読んで
本書は、2020年本屋大賞受賞作品の「流浪の月」の著者である凪良ゆう先生の作品です。
流浪の月で衝撃の面白さを知って、凪良ゆう先生の作品を読んでみようと思っていた時に発売!
しかも初回限定で手に入るスピンフの短篇付ということで、かなりの期待感をもって購入しました。
率直な感想!
抜群の面白さ、しかも流浪の月とは全く違う世界観で書かれており、まったく違う面白さを楽しむことが出来た大満足の作品でした。
地球に小惑星が衝突します!
本書を読み始めると、学校での人間関係や恋愛に悩む学生の日常から始まります。
クラスで目立たない、でもある同級生から嫌がらせを受ける少年は
自分を押し殺しながら、楽しめない学生生活を送ります。
そんな中クラスはある話題で持ちきりとなります。
「地球に小惑星が衝突する!」
そういえば地球に隕石が降ってきて人類は滅亡する。
こんな話題は私たちが学生の頃にもありました。
そんなみんなが盛り上げる噂でよくある学生の生活が描かれながら、物語は進んでいくと思っていました。
ところがその噂話がどうやら本当のことらしい・・・
いや本当のこと、現実になる・・・
そして、そこから物語は人が命の期限を知った時に
何を考え、どんな行動をしていくのか、どんな生き方を選んでいくのかという物語へと様変わりしていきます。
「滅びの前のシャングリラ」を読んで!まとめ
本書は「地球に小惑星が衝突する」というちょっと現実では想像できないようなことが背景となって物語は進んでいきます。
地球に小惑星が衝突して人類が滅亡するという話が、徐々に真実になるということを人類が実感し始めます。
そこから、人間のリアルな感情がむき出しとなり、町は乱れていきます。
そんな徐々に混乱していく世の中で
これまでの生き方と、人類滅亡までの生き方の狭間をさまよいながら、自分の本当の気持ちや生き方に向き合っていきます。
人類滅亡、言わば自分の命の終わりを考えた時に、これまで出来なかったことに勇気を持って向かうことが出来るようになります。
人類滅亡なんて考えていなかった、呑気に幸せだと思って生きていた時と、自分の命を期限を押し付けられるという不幸な状態で生きている自分。
この二つの自分を比較したとき。
何故か命を奪われるという理不尽の中に生きている自分の方が自分らしく感じられる。
そこで初めて本当の自分。
自分が一番望んだことが明確になっていきます。
呑気に生きている時には分からなかった幸せについて、地球が滅びるまでの時間で徐々にその本当の形が見えてくる。
人類滅亡という人間が経験したことのない世界を迎える中で、人間が生きる意味について答えを探していく感動の人間ドラマでした。
前作の2020年本屋大賞受賞作品の「流浪の月」に負けない面白さでした。
「滅びの前のシャングリラ」SNSでの反応!
2021年の1冊目は
凪良ゆうさんの『滅びの前のシャングリラ』です。
発売されてすぐに慌てて買いに行ったのに、買って安心して読んでませんでした。
なので2021年の1冊目にしました^_^#読書 #読書垢 #凪良ゆう #滅びの前のシャングリラ #読書部 #年末年始 #読書が好き pic.twitter.com/siQWnfOXw4— 日々是読書旅 (@Dokusyotabi) January 4, 2021
「滅びの前のシャングリラ」/凪良ゆう
小惑星が衝突し、地球が滅ぶまでの一ヶ月間のお話。
電車の中で読みながら少し泣いてしまいました、、。
死んでしまうことが分かっていながら、最期に一緒に居たい人とやりたい事をする主人公達がとても眩しく感じました。#読了 #読書好きな人と繋がりたい pic.twitter.com/YfgfBwCfl9— 皐月 (@white_star_book) January 26, 2021
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人類滅亡は目前、そこで人は何を思うのか。
家族とは、本当の幸せとは、生きる意味とは
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