「教誨」
約束に隠された、その深い愛の切なさ
「教誨」について
まず思うのはこのタイトルの言葉の意味ですね。
教誨ってあんまり見たことない言葉だという人も多いでしょう。一体どんな意味の言葉なのか。
【教誨】とは
教誨とは、悪いことをした者に教え諭すことという意味です。刑務所や少年院などで、収容者に対して教育することとなっています。
教誨師という仕事をする人がいますね。
教誨師とは、受刑者に対して、その非を悔い改めるように教え諭す人です。
女性死刑囚の人生を描いた作品。
その人生に秘められた女性の愛の形とは。
自分の娘とその友達、幼女二人を殺した女。
その女はなぜそんなことをしたのか。そしてその女が最後に残した言葉の意味とは。
死刑を執行された女の身元引受人になったのは遠縁の女性だった。
彼女が残した言葉を聞いて、そして遠い昔にあったあの女の子がどうして死刑囚となったのか
そこには何か理由があるはずだ。
その理由を探すために、彼女は昔の事件に隠された疑問を探り出す。
柚月裕子先生の作品は「盤上の向日葵」を読んで本当に面白いと思って、それからは柚月先生の作品を読むようになりました。この作品も、子供を殺害した母親が持っていた本当の想いに迫る物語が、柚月先生の手でとても深い作品へとなっています!!
「教誨」の感想
柚月先生の作品は本当に優しくて繊細な表現で心理描写をするので、登場人物の心情が分かりやすく、読者に伝わってきます。
この物語も、自分の娘を殺害し、さらにその友人までも手にかけた、幼女二人を殺害した罪で死刑の判決を受けている女囚人が登場してきます。
しかし、その死刑囚である女性は、そんなことをする人には見えなかった、幼い頃にあった遠縁の女の子ではあるが、まさかあの子が・・・と、今起きていることを信じることが出来ない。
身元引受人となった遠縁の女性は、どうしても受け入れられないということで、事件に隠された女性の気持ちと事件を起こした理由を見つけようとする。
とても重く、そして難しいテーマの中で、先生が描く登場人物たちの人柄や、その心情が深く心に沁みわたってきます。
切なくなるほどの愛情。悲しくなるほどの優しさ。
繊細な物語には、感動の、涙誘う結末がありました。
先生らしい繊細な物語です。是非読んでみてください。
登場人物たちの心理を描く先生の文筆力さすがです!!
読旅の分析・評価
「教誨」SNSでの反応!
SNSに投稿されている「教誨」に関する投稿を見つけましたので掲載しています。
沢山の投稿がありましたが、その中から心に残った投稿を掲載させていただきました。
Xでの反応!
Xでも「教誨」に関するたくさんの投稿があります。
本書の魅力がよくわかります!
#教誨 #読了
— まつり📖 (@j_books20220206) April 23, 2023
ひたすら重く、悲しかった。親の在り方について考えさせられたし、言葉の呪いなんてものでは片付けられなくて読むのが苦しかった。響子はみんなに会えたらなんて言うのかな。 pic.twitter.com/Revx0vlXWh
#教誨 #柚月裕子 #読了
— めぐみ@読書好き (@meg2287mj) December 15, 2022
幼女2人を殺害した女性死刑囚が最期に遺した言葉の意味とは。
閉鎖的な土地で生きることの息苦しさが伝わってくる。
最期の言葉の意味がわかった時、辛く哀しい気持ちが溢れ出した。
ひとりの女性の人生をたどる話は読み応えがあり心に深く訴えかけてくるものがあった。 pic.twitter.com/trNRl2ekKx
Inatagramでの反応!
Instagramでも多くの方が「教誨」に関する感想を投稿しています。
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