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大切な家族を守りたかっただけなんだ、ただそれだけだった
【青の炎】

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青の炎_貴志祐介

大切な家族を守りたかった!ただそれだけなんだ。
アイツさえいなければ・・・

読書記録

青の炎_読書記録※クリックで読書記録は拡大できます

本の基本情報
  • ジャンル:小説・日本文学
  • 本の種類:文庫本
  • 著者名:貴志 祐介
  • 出版社:角川文庫

「青の炎」人物相関図

「青の炎」に登場する人物の相関図です。
ネタばれの可能性もありますので、読む前に見たくないという方は画像をクリックしないでください。

画像をクリックするとクリアな人物相関図を見ることが出来ます。
私が小説を読んで作成したもなので多少の間違いはあるかもしれませんご了承ください。

青の炎_人物相関図

「青の炎」について

「青の炎」。
表紙には綺麗な海と自転車。

第21回吉川英治文学新人賞候補第13回山本周五郎賞候補の作品です。

この作品は、ネットなどの評価でも面白い作品と評価が高く、以前から気になっていた作品でした。

第13回山本周五郎賞の候補に挙がった作品で、2003年には映画化され、漫画にもなっている作品です。

読み始める前と、その内容とは大きなイメージの違いがありました。
なんとも切ない、やりきれない感情が沸き上がり、主人公の揺れ動く心と、冷静な部分が読んでいる自分にも強く感じられるように主人公の気持ちが描かれています。

全体的なストーリーもしっかりとしたもので、最後までじっくりと読み込み楽しめる作品でした。

ただ大切なものを守りたかった

主人公の青年には、父親がいない家庭、母親と妹との大切な暮らしがありました。
父親がいないというその家庭を男として守らなければいけないという強い気持ちがあったでしょう。

そんな中に、母親が以前、主人公の実の父親が亡くなった後に結婚していた再婚相手が突如転がり込んできます。

再婚相手の男が現れたころから、主人公の彼が守りたい大切な家庭が徐々に狂い崩れ始めていきます。

青年は、その大切な家庭をその男から守るために、男を殺すという計画を練り始めます。
主人公は、その男を葬り去るための方法、「完全犯罪」を考えだし、それを実行に移します。

決していいこととは思っていなかった。ただ大切な家族を守りたかった。。。

彼はただ、大切な母親、妹、そして家庭を守りたかった、ただその一心で完全犯罪による殺人計画を立て実行に移したのです。

自信のあった完全犯罪。
絶対にバレることはない、考え抜いた完全犯罪計画。しかしその完全犯罪に、あることからほころびが生じ始めます。

1つの過ちを隠すために必要なもう1つの過ち

家庭を守るために犯した過ち。
完全犯罪であったはずのその過ちに、少しのズレが生じてきます。

考えもしなかったところから、その完全犯罪が崩れ始めます。

そして青年は、その崩れそうになった完全犯罪を、崩れないようにするために、もう1つの過ちを実行せざるを得なくなります。

一度犯した過ちは、二度目の過ちを犯すのに、その必要性を正当化するための理由となってしまいます。
最初の過ちを行動に移すときにはあんなに迷い、そしてためらっていたのに、次の過ちを犯すときには何の迷いもなく、その過ちを犯すことはしょうがないことなのだと、正当化する心理。

人として越えてはいけないある一線を、越えてしまった後はためらいがなくなってしまう。
その心理の変化がとても伝わってきました。

そして、やがて過ちを隠すためにとった行動が、結果的に更に彼を追い込むことになります。

家族を、家庭を守るために犯した罪。
そして少しずつ狂い始める予想、このあまりにも切ない青年の結末がこの作品のタイトルに重なりました



「青の炎」を読んで!まとめ

本作品は、実に切ない青年の犯罪を描いた作品です。

主人公である青年は、ただ大切なものを守りたかった・・・
そのためには・・・その方法は・・・もうそれしかない・・・
法律も警察も自分の大切なものを守ってくれはしない・・・

大切なものを守るための方法はまだ青年だった彼にはこれしかなかった・・・
まだこれしか思いつかなかった・・・

大切なものを守るためには犯すしかなかった犯罪。
そして、その犯罪が次の犯罪をも引き寄せてしまう。

犯罪を犯す、人を殺すというラインを踏み越えた青年は、その犯罪を隠すために、次の犯罪を犯す。
一度目の犯罪を犯すまで、彼が感じた恐怖や迷い。
その感覚が、二度目の犯罪を犯す時には実に簡単になってしまったとことが描かれています。

一度踏み越えたラインをまた踏み越えるときの安易さ。
正義感のあった青年が、いつの間にか簡単に犯罪を犯してしまう人間に変わってしまっている。
そしてそれが正義だと、正当化してしまう。
その様子が実に切なく伝わりました。

本来優しさをもった青年と、その犯罪を犯す行動が対照的で、しかしその対照的なものは一人の青年の中にあり、若さゆえの行動、優しさから出たその行動が徐々に青年の正義の心までも犯していく。

正義と悪が同時に青年の中に存在している。
正義を守るための悪、そうなるしかなかった青年の心の変化が実に繊細に描かれており、切ない「青年」という姿がより際立っていたと感じました。

そして最後に青年が選んだ行動。
自分だったらどうしただろう・・・そう考えずにはいられない作品でした。

「青の炎」SNSでの反応!

SNSに投稿されている「青の炎」に関する投稿を見つけましたので掲載しています。

沢山の投稿がありましたが、その中から心に残った投稿を掲載させていただきました。

Twitterでの反応!

ツイッターでも「青の炎」に関するたくさんの投稿があります。
本書と湊かなえさんの人気の高さがよくわかります!



Instagramでの反応!

Instagramでも多くの方が「青の炎」について読了後の感想を投稿されています。
画像とともに、深い感想を投稿されています。
ご興味のある方は是非ご覧になってください。

ほんとに切ないですよね!
映画も見てみたくなりました!

 

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みほ(@miho_katayamaaaa)がシェアした投稿

純粋さと危うさの描き方!
本当に見事に描かれていましたね!

 

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「青の炎」を読んでみたくなったらコチラ!

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青の炎

貴志 祐介  評価

ただ、大切なものを守りたかっただけなんだ
1つの罪が次の罪を生む。

大切なものを守るためには、こうするしかなかった。青年の中に芽生えた正義と悪の二つが切なく描かれた感動のミステリー。

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