《読書感想》 ◆爆弾◆
誰も私を望んでいない、父親や母親でさえも

読書感想小説ミステリ―事件・裁判サスペンス
爆弾:呉勝浩
スポンサーリンク

爆弾

爆弾:呉勝浩
爆弾:呉勝浩

誰も私を望んでいない 父親や母親でさえも

爆弾:読書記録
爆弾:読書記録

『爆弾』について

呉勝浩先生の作品で、かなり評価が高い作品!
このミステリーがすごい!2023年版ミステリが読みたい!2023年版!驚異の2冠達成!
さらに、第167回直木賞候補作!2023年本屋大賞第4位を獲得!

緊迫感あふれるサスペンスと、現代社会に鋭く切り込むテーマ性が融合した注目の作品

爆弾魔と警察の心理戦をリアルに描いた緊張感あふれる作品。
最初から最後までハラハラドキドキする展開で、読者を飽きさせない!さすが呉先生と思わずうなる名作!

この作品は評判がよかったからかなりハードル高い状態で読み始めたけど、その評判、100%納得できる面白さでした!

『爆弾』あらすじ

ある日、酒に酔って自販機を蹴り、店員に暴力を振るった中年男が警察に連行される。取り調べ中、彼は突然こう言い放つ。

ここから三度、次は一時間後に爆発します

その直後、秋葉原の廃ビルが爆発。男の言葉は“本物”だった。

警察は彼の供述をもとに次の爆発を阻止しようと奔走するが、男はあっけらかんとした態度で、まるでゲームのように爆破予告を続ける。
果たして彼の目的は何なのか?そして、警察はこの“爆弾魔”の悪意を止めることができるのか――。

著者 呉勝浩さんの情報

呉勝浩(ご かつひろ)さんは、現代日本文学界で注目される作家の一人で、特にミステリーやサスペンス、社会派小説の分野で高い評価を受けています。

ただのエンタメにとどまらず、現代日本文学界で注目される作家の一人で、特にミステリーサスペンス社会派小説の分野で高い評価を受けています。

呉勝浩さんの代表作
  • 道徳の時間(2015年)
    教師が生徒に語る「道徳」の授業が、実は殺人事件の告白だったという衝撃の構成。
    第61回 江戸川乱歩賞
  • 白い衝動(2017年)
    若者たちの暴力と衝動を描いた群像劇。第20回 大藪春彦賞。
  • スワン(2019年)
    フィギュアスケート界の闇と再生を描く感動作。
    第41回 吉川英治文学新人賞/第73回 日本推理作家協会賞
  • 法廷占拠 爆弾2(2024年)
    『爆弾』の続編。法廷を舞台にした心理戦。
    『このミステリーがすごい!』第7位/MRC大賞第6位

『爆弾』の感想

爆弾』は、取調室という閉ざされた空間を舞台に、爆弾魔と警察の心理戦が繰り広げられる異色のサスペンスです。

タイトルから想像される派手なアクションではなく、人間の本質に迫る濃密な会話劇が展開され、読者の思考と感情を揺さぶります。
それでは『爆弾』を読んだ感想を書いていきます。

スズキタゴサクという“爆弾”

自販機を蹴って逮捕された中年男が「次は一時間後に爆発します」と告げるところから物語が始まるという衝撃の幕開けでした。

彼の語り口は冗長でありながら、どこか魅力的で、読者も警察も翻弄されていきます。その様子が読みながら凄くイメージしやすかったのが印象的でした。

スズキタゴサク存在自体が「爆弾」であり、物理的な爆発と、それ以上に、この男の言葉と思想で人々が揺さぶられ、ハラハラするような展開になっていく、その展開にのめり込んでいました!

取調室の心理戦が主軸

警察側で取り調べを担当したのが「類家」。
類家とスズキタゴサクの頭脳戦は、その緊張感が伝わってきて、まさに目が離せないという状況です!

この緊張感の中、物語が進んでいく、ページをめくる手が止まらないという状態になりました。

スズキの持論や挑発は、物語の中の警察だけでなく本作を読んでいる読者にも倫理的な問いを突きつけてくるような感覚になってきます。

群像劇としての深み

爆弾魔との心理戦以外にも、警察内部の人間模様であったり、爆破事件に怯える市民の姿も描かれ、物語には大きな広がりもあります。

ただの心理戦に留まらず、登場人物たちのそれぞれの視点も、物語にいいスパイスとして役割を果たしていると感じました。

『爆弾』の感想まとめ

読み始める前にかなり評価が高いことは知っていて、それで読み始めてみて、これは。。。ほんとに面白い!と思えた作品。

爆弾魔と警察との心理戦を描いている場面は、途中で読むのを辞められないほどのめり込みました。
一つ間違えば形勢逆転してしまうヒリヒリするような場面の緊張感が伝わってきます!

犯人や捜査にあたる刑事たち、さらには一般市民の心理描写が非常にリアルで
人間の脆さや狂気、正義感などが深く描かれていて、この作品を単なるミステリーサスペンスにとどまらせない描き方が呉先生の技だなと感じられました。

警察と爆弾魔の心理戦を半端ない緊張感で伝え描く先生の文筆力さすがです!!

『爆弾』の分析・評価

爆弾:分析・評価
爆弾:分析・評価

『爆弾』はこんな人におすすめ!

  • 心理戦や会話劇が好きな人
  • 社会の暗部や倫理的テーマに興味がある人
  • 魅力的な悪役に惹かれる人
  • 映画化作品の原作を先に読みたい人

『爆弾]』SNSでの反応!

SNSに投稿されている「爆弾」に関する投稿を見つけましたので掲載しています。

沢山の投稿がありましたが、その中から心に残った投稿を掲載させていただきました。

Xでの反応!

Xでも「爆弾」に関するたくさんの投稿があります。
本書の魅力がよくわかります!

Inatagramでの反応!

Instagramでも多くの方が「爆弾」に関する感想を投稿しています。
本書の魅力がよくわかります!

『爆弾』を読んでみたくなったらコチラ!

その他のおススメ小説はコチラ!

コメント

タイトルとURLをコピーしました