「境界線」

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「境界線」について
本作は、東日本大震災の“その後”を描いた社会派ミステリーであり、心を揺さぶるヒューマンドラマでもあります。
シリーズ完結編『彷徨う者たち』も刊行されており、3部作として読むとより深く味わえます!
社会問題をテーマにしたミステリーが好きな方にお勧めの作品です!
「境界線」あらすじ
2018年5月、気仙沼の海岸で女性の変死体が発見される。
遺留品からその女性は、震災で行方不明になっていた宮城県警の刑事・笘篠誠一郎の妻だと判明。
しかし、現場に駆けつけた笘篠が見たのはまったくの別人の遺体だった。
妻の身元が“誰か”に騙られていた――。
捜査が進むにつれ、震災の混乱に乗じた戸籍売買という闇が浮かび上がる。
「境界線」の感想
震災が生んだ“境界線” 生者と死者、善と悪、正義と欺瞞――人間の価値観が揺らぐ瞬間を描いています。
特に、震災で家族を失った者が「失踪宣告」に踏み切れない心理描写は胸を締めつけます。
犯人の供述「死んだ人間は所詮ごみ屑でしかない。戸籍なんてただの情報だ」
――この冷酷な論理に、読みながら自分の価値観を鋭く問われます。
主人公・笘篠が自己欺瞞と向き合い、失踪宣告に向き合うラストは、人間の再生の物語として深い余韻を残します。
笘篠刑事が「失踪宣告」に向き合うラストシーンは、自己欺瞞と向き合う痛みが描かれ、涙なしには読めません。

震災が奪ったのは命だけか?
このような問いが読了後に湧いてきました。涙なくしては読めない深い作品。
読旅の分析・評価

「境界線」SNSでの反応!
SNSに投稿されている「境界線」に関する投稿を見つけましたので掲載しています。
沢山の投稿がありましたが、その中から心に残った投稿を掲載させていただきました。
Xでの反応!
Xでも「境界線」に関するたくさんの投稿があります。
本書の魅力がよくわかります!
#境界線 #中山七里 #読了
— ゆう📚読書垢 (@yuu_BookLover) June 12, 2025
震災で家族が行方不明になった人たちの
悲しみに胸を締め付けられました。
人生の様々な境界線…。
現実を受け入れられない苦しみが
伝わってきます。
読後はいろいろと考えてしまいました。
宮城県警シリーズ、他の作品も読みたいです☺️ pic.twitter.com/hQlUoLqCXY
#中山七里 #境界線
— miwa猫🐾と本📕が好き (@Yn2O3) April 19, 2025
失踪宣告を出さなかったのは認めるのが怖かったから…
哀しみ、怒り、苦しみを抱える笘篠刑事の感情への理解と同じほどに、“そうせざるを得なかった”者たちの事情にも同情を禁じ得なかった
震災が起きたあの日の街、海の映像が強烈に蘇る
ラスト、号泣した
#読了 pic.twitter.com/SI4eHE2tlu
Inatagramでの反応!
Instagramでも多くの方が「境界線」に関する感想を投稿しています。
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