「百花」
一緒にいるためにお金が必要だった
「百花」について
この作品は川村元気先生の小説です。
認知症を患ってしまった母親。
その母親のためにヘルパーを雇った息子、どうしても自分で母親を引き取り一緒に暮らすという選択ができなかった息子には、幼い頃の母親に対するある思いがあった。
母親はまだ息子が幼い頃に、息子を置いて愛する男性と駆け落ちをしたことがあった。
息子はこの時の記憶が残っており、どうしても母親に対して心を許すことができない、心の傷がいえないまま今大人になってしまった。。
しかし、母親は少しづつ記憶を失っていく。
それでも母親の中にはある記憶が残っていた、最後の最後まで。
母親が認知症を患っても忘れなかった記憶とは、その記憶が息子の心を少しずつ癒していく。
老いていく母親と息子、その家族の感動物語です
この作品であつかっているテーマは、今の時代に当てはまることだと思いました。
身近でも、実際にこんなことが起こっていると思う作品です。
「百花」の感想
この作品を読んで、母親のことを大切にしなきゃと改めて思いました。
認知症を患っても、決して忘れることがなかった記憶。
記憶って本当に大切なものなんだなと感じました。
母親から自分の記憶がなくなってしまう、息子だということも分からなくなる。それは自分自身の存在がなくなってしまったように感じます。
病気がその記憶を奪っていく。母親と自分の中に共通してあったはずの記憶を消していってしまう。
元気に過ごしていたころには決してわからなかった。
親というものが子供のことをどれほど大切に思っているか、病気でも消せない記憶。
親のことを真剣に大切に思える作品でした。
母の日に読めてよかった。
いや~深いです。
病気でも消すことができなかった母親の記憶。
母親、親というものの存在の凄さを感じた作品でした。
読旅の分析・評価
今回この作品の分析評価として総合評価77点と高評価になりました。
この作品は全体的にバランスよく高得点となっています。やはり考えさせられる、心に沁みるという点が最高で9点をつけています。
感動、そして読後感も最高で9点。
このように9点をつけた項目が5項目あったということが77点という高得点につながった原因だと思います。
意外性やドキドキといった項目が6点の中間点ですが、それを除けば、全体的に高得点をつけているので、バランスの取れた作品だと言えます。
「百花」SNSでの反応!
SNSに投稿されている「百花」に関する投稿を見つけましたので掲載しています。
沢山の投稿がありましたが、その中から心に残った投稿を掲載させていただきました。
Twitterでの反応!
ツイッターでも「百花」に関するたくさんの投稿があります。
本書の魅力がよくわかります!
「百花」
— sc (@miichann003) May 23, 2019
川村元気#読了
川村さん4作目の小説
4作品全て素敵
読んで良かった
息子のことさえ分からなくなる認知症
私もなるのかな
装幀が素敵だなと思ったら
やっぱり
鈴木成一デザイン室作成でした pic.twitter.com/7kXNLdxQD2
小説『百花』(川村元気)
— キーノ (@1289ttkf) September 17, 2022
記憶と失っていく母と記憶を取り戻していく息子。ふたりの間で語られることのない「空白の1年」。
記憶とは複雑でシンプルで、時に壊れやすく、同時に人間らしさの象徴でもある。
困ったことに脳内イメージで主人公が佐藤健でしか再生されない。映画版の出来や如何に? pic.twitter.com/VWrekVRfd8
Inatagramでの反応!
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本書の魅力がよくわかります!
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