
空を見上げて考える!人生観に触れた小説8作品を紹介!
今回紹介する本は「読んでいて、なんだか空を見たくなる。人生観に触れた小説」です!
色々な小説があります。
そんな中で、読んでいるとなんだか空を見上げて考えたくなる。人生観というものに触れた小説を厳選してみました。

実際に読旅が読んでみて、この作品は読んでよかったと思えたというのはもちろん。その中で人生観に触れた小説を厳選しています!!
選書の参考にしてみてください!
※作品の横の番号はランキングではありません。
《作品1》自転しながら公転する:山本文緒
まず最初の1作品目は、山本文緒先生の「自転しながら公転する」です。
この作品は、山本先生が7年ぶりに発表した長編小説で、2020年に新潮社から刊行されました。
タイトルは、地球の「自転」と「公転」になぞらえ、個人の内面の揺れ(自転)と社会との関わり(公転)を象徴している作品です。
2023年12月に読売テレビ系列でスペシャルドラマとして放送。主演は松本穂香さんで、原作の繊細な世界観を映像化しています。
恋愛、仕事、介護、将来への不安など、現代の30代女性が抱えるリアルな悩みを丁寧に描写し、「正しさ」や「幸せ」の定義に迷いながらも、自分のペースで生きようとする姿が多くの女性の共感を呼んだ名作です。

「自転」と「公転」というタイトルが示すように、主人公の都は自分の内面と社会との関係の中で揺れながら生きています。
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《作品2》大人は泣かないと思っていた:寺地はるな
続いて2作目は寺地はるな先生の「大人は泣かないと思っていた」です。
この作品は、寺地はるなさんが描く連作短編集で、九州の田舎町を舞台にした“生きづらさ”と“再生”の物語です。
恋愛、結婚、家族、性別、年齢などの“あるべき姿”に縛られてきた登場人物たちが、こうあるべきということから解放されて、自分の足で歩き出す姿を描いています。
そして、誰かのために生きるのではなく、自分の人生を選び取ることの大切さが、静かに、でも力強く語られます。
そしてタイトルにもあるように、大人は泣かないと思っていた、しかし、大人だって泣くのだ。
傷ついて泣くこともあるのだ。
そんな未完成な大人たちの姿が、心に寄り添う物語。

大人だってなくんだよね。時にはどうしていいか分からなくなって。
そんな未完成な大人の姿に、思わず応援したくなりました。
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《作品3》お探し物は図書室まで:青山美智子
3作目は青山美智子先生の「お探し物は図書室まで」です。
この作品は、青山美智子さんによる2020年刊行の連作短編集で、2021年の本屋大賞第2位にも選ばれた話題作です。
人生に迷う人々が、町の図書室で出会う不思議な司書・小町さんとのやり取りを通じて、自分の「本当に探しているもの」に気づいていくという、心温まる物語です。
登場する彼らが訪れる図書室には、ベイマックスのような風貌で無愛想だけど聞き上手な司書・小町さゆりさんがいます。彼女は相談者にぴったりの本を選び、さらに「羊毛フェルトの付録」まで添えてくれるのです。
それぞれの物語が最後に繋がっていく構成も、読者に爽やかな驚きと感動を与えます。

やっぱり青山先生の作品は心温まる、そしてやさしい!
《作品4》独立記念日:原田マハ
次の4作目は原田マハ先生の「独立記念日」です。
この作品は、原田マハさんによる、24篇からなる連作短編集。
もともとは『インディペンデンス・デイ』というタイトルで刊行され、後に改題されました。恋愛、仕事、家族、人生の岐路など、さまざまな悩みを抱える女性たちが「何かから独立する」瞬間を描いた、心に寄り添う物語集です。
各短編は約15〜20ページほどで、日常の中の小さな“独立”を描いています。
そして各物語は、前の話の登場人物が次の話の主人公になるなど、ゆるやかに繋がる構成となっており、 最後の話では最初の主人公の後日談が描かれ、物語が円環するような読後感があります。
前向きになれる、悩みが完全に解決するわけではないけれど、登場人物たちが一歩踏み出す姿に勇気をもらえる作品です。

誰もが経験するような悩みや葛藤が描かれていて、自分の人生と重ねて読めます!
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《作品5》人間:又吉直樹
5作目は又吉直樹先生の「人間」です。
この作品は、「火花」「劇場」に続く、又吉直樹さんの三作目の小説であり、彼の文学的野心が凝縮された作品です。
タイトルからも分かるように、太宰治の『人間失格』を意識した構造とテーマが随所に見られます。
主人公は永山という38歳の男性。
漫画家を目指して上京し、美術系学生が集うシェアハウス「ハウス」で共同生活を送ります。
飯島、田村、仲野、めぐみ、奥など、個性豊かな住人たちとの交流を通して、夢と現実のギャップに苦しむ青春が描かれます。
ある騒動をきっかけに、永山の人生は大きく揺れ動き、「人間とは何か」という問いに向き合っていく姿を描きます。

何者かになれないとは何か?人間とは何か?という問いが読者に突き刺さる!
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《作品6》i:西加奈子
次の6作目は、西加奈子先生の「i」です。
この作品は、幼い頃から世界の悲劇(戦争、災害、貧困など)に心を痛め、自分が「選ばれた」ことに罪悪感を抱いている高校生の少女「アイ」の物語です。
高校の数学教師の「この世界にアイは存在しません」という言葉が、アイのアイデンティティに深く影響を与えます。
自分は何者か?なぜ自分が生きているのか?世界の悲劇に対して何もできない自分への葛藤。直接的な当事者でなくても、苦しみを想像し、寄り添うことの意味など。
この作品は深く、読者に対して「自分の存在意義」を強く問いかける力強い作品となっています。
西加奈子さん自身の国際的な経験(エジプト育ちなど)が反映されており、グローバルな視点が物語に深みを与えています。

世界の痛みに対して「何もできない」と感じる人に、それでも想うことは出来るんだと希望を与えてくれる深すぎる名作!
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《作品7》茨の木:さだまさし
7作目は、さだまさし先生の「茨の木」です。
この作品は、音楽家としての感性と人間への深いまなざしが融合した、家族と人生の再生を描く感動長編です。
主人公は真二(しんじ)。
仕事を辞め、離婚を経験した48歳の男性。
ある日、喧嘩別れした兄から、亡き父の形見であるヴァイオリンが届きます。
そのヴァイオリンの製作者を探すため、真二はイギリス・スコットランドへ旅立ちます。
その旅の中で、主人公の真二は、生きる意味について考え、そしてその答えを見つけていきます。
ラストでは、涙と希望が同居するようななんとも心地よい余韻が残ります。

「家族」「記憶」「赦し」「再生」といったテーマと深く響き合う作品。
人生の痛みと美しさを表現しているさだまさしさんの代表作!
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《作品8》ひと:小野寺史宜
最後、8作目は、小野寺史宜先生の「ひと」です。
この作品は、2019年本屋大賞第2位に輝いた作品で、静かで温かく、そして深く心に沁みる青春小説です。
主人公は柏木聖輔(かしわぎ せいすけ)、20歳の大学生。
彼は、父を交通事故で、母を突然死で亡くし、天涯孤独となります。
そんな彼が、大学を中退し、所持金はわずか55円。
空腹の中で商店街の惣菜屋に吸い寄せられます。
最後の1個のコロッケを見知らぬお婆さんに譲ったことがきっかけで、「おかずの田野倉」という惣菜屋で働くことに。
両親を亡くし、1人になった青年が、辿り着いた穏やかな街で、他社との関わりの中、再び歩き出すという物語。
関わる人たちの優しさに触れることで、彼は人生を大きく変えていくことになる。人に優しくするということには、人の人生を変える力を持っているということを知っていくことになる。

静かな語り口で物語が進んでいきます。途中、涙が自然にこぼれるような感動もあり、優しい気持ちになれる作品です。
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空を見上げて考える!人生観に触れた小説8作品を紹介!第1弾!
それでは最後に今回紹介した「読んでいて、なんだか空を見たくなる。人生観に触れた小説第1弾!」の全8作品を改めて紹介しておきます。
この8作品でぜひのめり込んで読んでみてください!!
【全8作品のそれぞれを読みたくなった方はコチラ!】
- 自転しながら公転する:山本文緒
- 大人は泣かないと思っていた:寺地はるな
- お探し物は図書室まで:青山美智子
- 独立記念日:原田マハ
- 人間:又吉直樹
- i:西加奈子
- さだまさし:茨の木
- ひと:小野寺史宜
読旅が選ぶ!まだまだある!おススメ本!
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